関節リウマチ

関節リウマチ

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの疾患説明


関節リウマチとは

「最近手がこわばって動かしづらい」

「関節が痛いし、だるいし、作業がつらい」

こんなことを感じたらリウマチかもしれません。 

関節リウマチ関節のなかにある”滑膜”という組織が異常に増殖したり、炎症をおこすことで関節自体にも慢性的な炎症がおきる病気です。関節の周りでサイトカインという免疫物質が過剰に発生することで炎症が生じ、痛みにつながります。

本来この免疫物質は細菌やウイルスなどの外敵を退治するための機能ですが、時折このように間違って自分の身体を攻撃してしまうことがあります。このようなご病気を「膠原病」と言ったり、「自己免疫疾患」と言ったりします。

関節リウマチでは、この炎症により身体の節々の痛みが出るだけでなく、進行すると関節の軟骨や骨が破壊され、手首や指を曲げたり伸ばしたりするなどの関節の機能が障害されます。この関節の症状だけでなく、貧血・発熱・倦怠感などの全身の症状も呈することもあります。以前は「一生痛みと付き合わなくてはいけない」とされるほど治療が困難な病気でしたが、今は新しい薬が開発され、症状が軽くなったり、関節の変形を予防できる方が増えています。早期に治療を開始することで高い効果が期待できるのです。


関節リウマチの症状

関節リウマチの症状のポイントは「朝のこわばり」「左右対称な症状」です。

患者さまの訴えで多いのが「朝、手がこわばって、普通に動かせるようになるまで時間がかかります」という症状です。また、両方の手足の関節が”左右対称的”に腫れて痛みます。まずは指などの小さな関節や中くらいの関節に腫れや痛みが出る人が多いですが、場合によっては膝や股関節などの大きな関節にも症状が出現します。このように徐々に病気が進行してくると、「膝に水が溜まった」「関節が動きづらい」「痛くて歩けない」など、日常生活に支障が出始めます。

さらに、関節リウマチは関節だけに限らず全身の症状も伴ないます、貧血でふらついたり、体がだるくなったり、微熱がでることもあります。

そして、全身の関節にどんどん病気が進行していく重症な患者さんの場合、指や手首の関節が破壊され、指が短くなったり、関節が脱臼・亜脱臼して強く変形することがあります。足の指にも同様に強く変形がおこります。このような関節の変形・破壊で最も怖いのは、首の一番上の骨が前にずれてしまい脊髄が圧迫され、手足が麻痺したり呼吸ができなくなる可能性があることです。これを環軸椎亜脱臼(かんじくついあだっきゅう)といいます。


関節リウマチの原因

  • 遺伝的要因
  • 細菌・ウイルスの感染

などが考えられていますが、原因はまだわかっていません。

関節リウマチはどの年代でもおこりますが、特に30~40歳代の女性に多く発症します。日本には約70万人ほどのリウマチ患者がいるとされております。診断がついた時点で軽症の人もいれば重症の人もおり、症状も多彩です。少しでも気になる方は早めに受診していただき、早期の診断・治療をおこなってもらいましょう。

関節リウマチの病態

関節リウマチは自己免疫疾患の1種とされています。自己免疫疾患とは、本来細菌やウイルスなどの外敵から身を回るための免疫が、誤って自分の身体を攻撃し傷つけてしまう病気の総称です。別名膠原病ともいいます。

より具体的に説明すると、自分の免疫細胞たちが誤って自分の関節の滑膜を攻撃する抗体を作ってしまい、そのせいで滑膜にリンパ系の細胞が集まって炎症が生じます。そして、滑膜はサイトカインを中心とするさまざまな炎症物質・破壊物質を産生し、次第に周辺の軟骨や骨を破壊します。関節は破壊されてくるとともに徐々に痛みがつよくなってきますが、最終的に関節が完全に破壊されると、変形を残して炎症はおさまるため痛みがなくなるケースもあります。


もしかしてリウマチかも?

リウマチにはいくつかのサインがあります、以下のような症状がないか、チェックしてみましょう?

リウマチチェック

☑朝起きて手のこわばりが30分以上続く

☑ドアノブや瓶の蓋が開けづらい

☑ホチキスやハサミが使いづらい

☑ファスナーやボタンなど、服の着脱がしづらい

☑お箸が扱いづい

☑日常の動作に違和感を感じる

☑貧血、目の渇き、だるさ、食欲不振、微熱などの体の不調がある

特に朝起きたときに症状が出やすいといわれています。一つでも当てはまったら一度整形外科を受診してみましょう。

関節リウマチの診断

関節リウマチはアメリカリウマチ学会の診断基準をもとに診断します。この診断基準は「各種の症状・血液検査・X線(レントゲン)の変化」の合計7項目からなり、そのうち4項目以上あてはまると関節リウマチと診断します。各種の症状は6週間以上継続していることが必要となります。

この診断基準の中には「リウマトイド因子」という血液検査の項目が含まれていますが、このリウマトイド因子が陽性だからといって関節リウマチと診断することはありません。あくまでこれは、診断基準の一つを満たすだけであり、この結果だけで関節リウマチと診断することはできないのです。また、このリウマトイド因子は関節リウマチ以外のご病気でも高値となることがあるため、最近ではより正確に評価できる”MMP-3””CCP抗体”などを合わせて測定するケースが増えております。

関節リウマチはどんな風に進行していくの?

関節リウマチの進行度は次の4段階に分類されます。

  • ステージ1(初期):レントゲンで変化は見られず、日常生活にもほぼ影響はありません。
  • ステージ2(中期):軟骨が減り始め、関節の間が狭くなってきます。節々に違和感を感じますが、身の回りのことは自力でできる状態です。
  • ステージ3(後期):骨や軟骨が破壊されてきています。外出などに介助が必要になってきますが、身の回りのことはなんとかできる状態です。
  • ステージ4(末期):軟骨がなくなり、骨が固定され関節の機能が失われています。身の回りのことは難しくなり、車いすもしくはベッド上での生活となります。

ステージ3や4になってしまうと、治療をするのは困難になってきます。関節リウマチはステージ1や2の段階で早期に発見し、早期に治療していくことが望ましいです。少しでも気いなるときは専門医(整形外科・リウマチ科・膠原病科など)に受診することをお勧めします。「近所のどこの病院に専門医がいるかわからない!」という方は、一度かかりつけの先生に相談をして、そのうえで専門の先生を紹介していただくのがよいでしょう。

関節リウマチの予防

原因が不明なため有効な予防法はないとされています。しかし、症状を悪化させないために適切な休養と栄養が重要であることは明らかになっています。


関節リウマチの治療

繰り返しとなりますが、関節リウマチでは早期発見・早期治療が大切です。

治療はお薬が中心であり、主に抗リウマチ薬・非ステロイド性抗消炎薬を基本とし、患者さんによってはステロイド薬、免疫抑制薬、生物学的製剤も使用されます。痛みを取るための補助治療として関節内にステロイドやヒアルロン酸を注射することもありますが、根本的な解決につながるわけではありません。リハビリテーション(理学療法など)も有効です。このようにお薬を中心として治療しますが、長い時間をかけて関節の炎症・破壊が進むと膝・股関節の人工関節の手術や背骨の手術が必要になる場合もあります。また、指の仲筋腱が断裂して腱縫合術を行うこともあります。 

ここからは各治療法について説明してまいります。

①薬物療法

抗リウマチ薬 

リウマチの原因である異常な免疫物質を抑制し、関節破壊の進行を予防します。効果が出るまでに2カ月から半年ほどかかりますが、効果の状況を見ながらお薬を変更したり、複数のお薬を併用したりと調整します。

例:リマチル・リウマトレックス・ブレディニンなど

非ステロイド性抗消炎薬

痛みの原因である炎症を抑え、痛みを和らげます。

例:ロキソニン・セレコックスなど

ステロイド薬

免疫物質を抑制する効果・炎症を取り痛みを和らげる効果の両方を得られます。。

例:プレドニンなど

生物学的製剤

抗リウマチ薬 と同様に、リウマチの原因である異常な免疫物質を抑制し、関節破壊の進行を予防します。比較的最近開発された新しいお薬です。

例:レミケード・ヒュミラ・オレンシアなど

②リハビリ

リハビリでは、原因を治療するというよりも、リウマチによって生じる関節の障害を回復させたり、悪化するのを防ぐことが目的です。リウマチで関節が破壊されると関節のうごきが悪くなったり、筋力が低下して力が入りづらくなったり、変形により細かい動作が出来なくなったりします。それを改善することが目的です。具体的には以下のような運動をおこないます。

  • 指の運動
  • グーパーグーパーを繰り返す
  • 小さいものをつまむ
  • 握力の運動
  • スポンジを握る
  • 手首の運動
  • 脚の運動
  • 椅子に座り、ひざを曲げ伸ばし

③手術

お薬、リハビリで効果が出ない場合や末期の症状の場合、手術をすることがあります。特に、膝や股関節に対する人工関節置換術の割合が多いですが、ときおり指や肘の人工関節置換術を行うこともあったり、頸の亜脱臼(環軸椎亜脱臼)に対して固定術を行うこともあります。

手術部位にもよりますが、おおよそ入院期間は2~4週間程度となることが多いです。しかし、追加でリハビリが必要な場合は3カ月程度入院される方もいらっしゃります。

費用については高額療養費制度の対象となります。加入されている保険の種類や所得額に応じて少々の違いはありますが、おおよそ本人の窓口での負担額は70,000円~100,000円となります。もし詳細な高額療養費制度の自己負担額を知りたい場合は、加入されている健康保険組合に事前に確認してみてください。 

(画像引用)公益社団法人 日本整形外科学会 「関節リウマチ」より

〈手術か決まったときの注意点〉

  • 必ず禁煙をしましょう。傷の治りが悪くなります。
  • 骨粗しょう症の治療中の方は必ず主治医に報告てください。治療に影響が出ることがあります。

リウマチで気を付けるべき生活習慣

「これを食べるとリウマチが治る!」という食べ物は特にありませんが、リウマチに伴って起きやすい筋力低下や体重増加を食事でケアすることが大切です。

筋力増加

良質なたんぱく質

小魚・納豆・お豆腐・油の少ないお肉・低脂肪の牛乳

カルシウム、ビタミンC・D・E

小魚・チーズ・納豆・お豆腐

体重管理

カロリーの取りすぎに注意

お菓子・お米・パンなどとりすぎには注意しましょう。

上記を意識した食生活をお送りください。

生活様式

また、関節にやさしい生活環境の見直しとして

和式よりも洋式

和式トイレより洋式トイレ、畳よりイス、布団よりベッドにするのが望ましいでしょう。

首に合わない枕に注意

頸椎の負担が増えます。

踵の高めの靴

足関節・膝関節・股関節の負担が増えます。

これらに注意して、日常生活の負担を減らしましょう。

そして、もしリウマチかも?と思った方は、早めに整形外科などの医療機関を受診するようにしましょう。

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの治療の特徴

おやま整形外科クリニックでは

  1. 詳しい問診によりリウマチに特徴的な症状・所見が出ていないかをチェック
  2. 血液検査により各種リウマチの項目をチェック
  3. 内服薬より治療を導入し、関節の変形・破壊を予防

このような手順んで検査・治療を進め、患者さまに痛みと不安のない生活をお送りいただけるように共に治療を進めてまいります。

治療費

おやま整形外科クリニックでの治療費の例

1割負担2割負担3割負担
初診診察
レントゲン検査
血液検査
処方箋
約***円約***円約***円
再診診察
処方箋
約***円約***円約***円

まとめ

関節リウマチは、現在では治療方法が確立されつつあり、早期に検査し治療をすることができれば非常に安定してコントロールできるようになってきたご病気です。ですので、「朝、手がこわばる」「左右対称的に手や足が腫れて痛い」という症状のある患者さまは、遠慮なさらずに一度整形外科を受診してみてください。そして、問診と検査の結果リウマチと分かればすぐに治療しましょう。そうすることで、適な生活を取り戻し、長年にわたってその生活を保つことができるようになります。一人で悩まず、私たちにご相談ください。

画像提供

公益社団法人 日本整形外科学会

「関節リウマチ」より

動画提供

合同会社 Medivery 運営 YouTube チャンネル: "Medivery 大学病院"

監修医師

  1. 小山 翔平(おやま しょうへい): 日本整形外科学会 認定専門医…おやま整形外科クリニック 院長
  2. 正田 純平(しょうだ じゅんぺい): 日本整形外科学会 認定専門医…千葉大学大学院 医学研究院 整形外科学

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの院長紹介

氏名: 小山 翔平(おやま しょうへい)
出身地: 山形県寒河江市
資格: 日本整形外科学会 認定専門医