骨粗鬆症の治療について

骨量測定検査の結果、骨粗鬆症と診断された場合は、お薬による治療が必要になります。お薬にはさまざまな種類があり、効果や服用方法(飲み薬・注射)が異なります。どのお薬が合っているかは、医師と相談しながら決めていきましょう。

目次

骨粗鬆症の治療薬

お薬は「カルシウムを増やす薬」「骨を作る薬」「骨が壊れるのを防ぐ薬」の3種類に分かれます。治療を続けることで、骨折のリスクを減らすことができます。

カルシウムを増やす薬

腸でのカルシウムの吸収を助け、体内のカルシウム量を増やします。

◎骨を作る薬

骨を作る細胞(骨芽細胞)を活性化し、骨の形成を促します。

◎骨が壊れるのを防ぐ薬

骨を壊す細胞(破骨細胞)の働きを抑え、骨が溶けるのを防ぎます。

骨粗鬆症治療薬の副作用

骨粗しょう症のお薬は、骨を強くして骨折を防ぐためにとても大切です。ただし、どのお薬にも「体質や体調によっては合わないことがある」という点も知っておいていただきたいです。副作用はすべての方に起こるわけではありませんが、いくつか注意していただきたいことがあります。

主なお薬とその副作用の一例

  • ビスホスホネート製剤(例:アレンドロン酸、リセドロン酸など)
     → 胃の不快感、胸やけ、まれにあごの骨のトラブル(顎骨壊死)
     ※飲むときは、水でしっかり飲み、30分は横にならないようにしましょう。
  • 注射のお薬(例:プラリアなど)
     → 注射部位の痛み、低カルシウム血症(けいれんなど)
     ※カルシウムやビタミンDの補給も一緒にすすめられることがあります。
  • 女性ホルモンに関わる薬(例:ラロキシフェンなど)
     → 足のむくみ、のぼせ、血栓症のリスクがわずかに上がることがあります。

副作用が心配なときは

もし、体調の変化や気になる症状が出たときは、すぐに医師や薬剤師に相談してください。
その方に合った別のお薬に変更したり、飲み方を調整したりすることで対応できる場合がほとんどです。

骨粗しょう症のお薬を使っている皆さまへ

~治療を続けることが大切です~

骨粗しょう症は、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気です。
この病気の治療には、「コツコツ続けること」がとても大切です。

お薬を飲んだり、注射を受けたりすることで、骨を少しずつ丈夫にすることができます。
治療を続けることで、将来の骨折のリスクを減らすことができます

治療を始めてすぐに変化を感じることは少ないかもしれませんが、続けることで効果が出てきます。途中でやめてしまうと、骨が弱くなってしまうこともあるので、自己判断で中止しないようにしましょう。

また、治療の効果を確認するために、半年に1回は「骨密度検査(骨量測定)」を受けることがおすすめです。これにより、骨の状態をしっかり把握し、薬の効果や治療の方針を確認することができます。

Q&A

副作用の少ない骨粗しょう症の薬を選ぶには、どうすればいいですか?

お薬の副作用は人によって異なるため、「これが一番安全」と一概には言えません。
骨の状態だけでなく、年齢や体の調子、ほかの病気(高血圧や糖尿病など)や飲んでいるお薬との関係も考える必要があります。

そのため、自分に合ったお薬を選ぶには、医師とよく相談することがとても大切です。
「胃が弱い」「注射が苦手」「持病がある」など、気になることがあれば、遠慮せずに伝えてくださいね。

骨粗しょう症は、食事や運動だけでよくなりますか?

食事や運動は、骨を健康に保つためにとても大切です。
カルシウムやビタミンDをしっかりとること、適度な運動を続けることは、骨粗しょう症の予防にも治療にも役立ちます。

ただし、すでに「骨粗しょう症」と診断されている場合は、食事や運動だけでは骨が強くなるまでに時間がかかり、骨折のリスクが高い状態が続いてしまうことがあります。

そのため、多くの場合、お薬の力も借りながら治療を進めていくことがすすめられます。もしお薬に対して不安や心配がある場合は、無理をせずに医師にご相談ください。
あなたに合った治療方法を一緒に考えていきましょう。

おやま整形外科クリニックでの治療費の例

初診の診察レントゲン(6方向)・処方箋
1割負担:約900円
2割負担:約1,780円
3割負担:約2,670円
再診の診察・物理療法
(電気治療、ウォーターベット)
1割負担:約110円
2割負担:約220円
3割負担:約330円
再診の診察・運動器リハビリ(理学療法士)
1割負担:約450円
2割負担:約890円
3割負担:約1,340円
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