ロキソニン(ロキソプロフェン)
ロキソニンは、痛みをやわらげたり、熱を下げたりするお薬です。
「非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)」という種類のお薬で、頭痛・腰痛・関節の痛み・生理痛・発熱など、さまざまな症状に使われています。
目次
ロキソニンの作用・効果
ロキソニンは、炎症を引き起こす「プロスタグランジン」という物質の産生を抑えることで、痛みをやわらげたり、熱を下げたりする効果があります。このため、以下のような場面で使用されます:
- 腰痛症や関節の炎症(例:関節炎)
- 骨折時や抜歯後の痛み
- 風邪(上気道炎)にともなう喉の痛みや発熱
日常的な痛みから急性の症状まで、幅広く使われるお薬です。
用法・用量
腰痛症、関節炎、歯の痛みなどの鎮痛目的で使用する場合
- 通常、成人には1回1錠を、1日3回服用します。
頓用(痛むときだけ飲む)として使用する場合
- 1回1〜2錠を必要に応じて服用します。
風邪によるのどの痛みや熱を下げる目的で使用する場合
- 通常は1回1錠を頓用として服用します。
- 原則として1日2回まで、1日最大3錠までにしてください。
飲み忘れたときの対応
- 気がついた時点で1 回分を服用してください。
- 気がついた際の時間と次に飲む時間の間隔が短い際は、飲み忘れたお薬は服 用せず、次に服用する時間に1回分を服用してください。
- 2回分を一度に服用することはしないでください。もしも多く服用してしまった場合は医師または薬剤師に相談してください。
服用の仕方
- コップ1 杯 の水も しくはぬるま湯で服用してください。
- 空腹時の服用はなるべく避けてください。やむを得ず空腹時に服用する場合は、多めの水またはぬるま湯で飲むようにしてください。
ロキソニンの注意事項
- この薬は、炎症によって生じる「痛みを和らげる」「熱を下げる」効果がありますが、病気そのものを完治させる薬ではありません。
- 長期間の服用により、胃腸障害や腎機能障害を引き起こす可能性があります。特に、腎機能が低下している方や、喘息・胃潰瘍・消化性潰瘍のある方は服用できません。
- この薬は、感染による発熱や炎症の症状をおさえる働きがあるため、感染症の症状がわかりにくくなることがあります。服用中に体調に変化があった場合は、早めに医師や薬剤師にご相談ください。
副作用
よくある副作用(比較的軽い症状)
- 胃の不快感・胃もたれ
- 吐き気・腹痛
- 食欲不振
- 頭痛や眠気
胃や腸の出血・潰瘍
- 黒い便(下血)
- 吐血
- 激しい腹痛
アレルギー反応(ショック・アナフィラキシー)
- 顔の腫れ
- 呼吸困難、動悸
- 冷や汗、立ちくらみ
腎臓・肝臓
- 尿量の減少
- むくみ、強いだるさ
妊㷌 ・授乳㷌の方へ
- このお薬は、妊娠中の方には使用できない場合があります。特に妊娠後期の使用は、胎児への影響や分娩への支障が出る可能性があるため、使用を避けてください。
- 妊娠している可能性がある方や、妊娠を希望されている方は、必ず事前に医師にご相談ください。
- 薬の成分が母乳に移行することがあるため、授乳を続けながら服用できるかどうかは、医師の判断が必要です。
複数の医療機関を受診されている方へ
- 他の痛み止めのお薬と 一緒に服用すると胃腸障害が発現しやすくなります。
複数の医接機関を受する場合や、薬局などで他の薬を購入する場合は、必ずこの旅を飲んでいることを医師または薬剤師に伝えてください。
保管方法
- お子様の手の届かないところに保管 してください。
- 室温(1~30°C )で、日光や湿気を避けてください。
- 絶対に他人に譲渡してはいけません。
まとめ
ロキソニンは、痛みの原因となる炎症をおさえる働きがあるお薬です。ただ痛みを一時的に和らげるだけでなく、炎症そのものに作用する点が特徴です。医師の指導のもと、用法・用量を正しく守って使用することで、安全に効果的に服用することができます。気になる症状や体調の変化があれば、自己判断せず、早めに医師や薬剤師にご相談ください。
監修薬剤師・医師
- 仲上 大貴(なかがみ だいき):薬剤師…志薬塾塾長
- 小山 翔平(おやま しょうへい): 日本整形外科学会 認定専門医
当院での処方について
当院では、門前薬局の椿メディカル様をはじめ、さまざまな薬局でお受け取りいただける処方箋を発行しております。処方箋は、ご自身のかかりつけ薬局で 必ず4日以内 にお薬と引き換えてください。4日を過ぎると無効となり、お薬を受け取れなくなってしまいますので、ご注意ください。