「シンスプリント」のリハビリ

「シンスプリント」のリハビリ

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックのリハビリ解説


概要

・シンスプリントは脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれ脛骨の骨膜が炎症を起こしている状態です。

・ランニングやジャンプ動作の繰り返しによるオーバーユース障害で、主に脛骨の内側縁遠位2/3に運動時痛、圧痛が生じます。これは①繰り返し脛骨へ力学的な負荷が加わること②脛骨に繋がっている筋膜の牽引負荷が関係すると考えられており、骨膜の炎症を引き起こし痛みが生じます。

・近年ではシンスプリントは疲労骨折へと進行する過程の初期病変としてとらえられています。中でも脛骨前縁に発症する痛みは治りが遅く、重症化し疲労骨折に進行しやすいため注意が必要です。

・シンスプリントは急激に練習量が増加したスポーツ選手、運動を再開した成人、足部の形状に異常がある人に起こりやすいとされています。

シンスプリントのリハビリ

・シンスプリントはスポーツによるオーバーユース障害であるため、基本的には患部の安静が必要です。ランニングやジャンプ動作などの繰り返しによる過度なストレスが痛みを誘発するため、症状の程度によっては日常生活活動やスポーツ活動の制限が必要となります。

・リハビリでは問診、機能評価(関節可動域、筋機能、組織の滑走性、足部アーチ・形状など)、動作分析により痛みが生じている原因を分析し治療方針を決定します。

・特にシンスプリントの発生には足部アーチの低下が関係しているといわれていますので、注意深く評価を行います。

・具体的な治療として足関節・足部の筋(後脛骨筋、ヒラメ筋、長趾屈筋)のストレッチやリラクゼーションを行います。また、足部アーチ・形状の改善のためにshort footエクササイズを実施します。この運動は足部内在筋の活動を賦活し、足部アーチを高める効果があるといわれています。

・足部アーチの過剰な低下があると運動療法のみでの修正が困難なことが多いため、場合によってはインソールによって足部アーチの修正を行います。

・ランニングやジャンプ動作において、患部へのストレスを助長する異常な動作があれば修正します。ランニングやジャンプの代表的な異常動作として、足接地の際に生じるknee-in toe-out (膝が内側に入り、足先が外側を向く)があります。knee-in toe-outが生じると運動の連鎖により足部アーチが低下してしまいます。この異常動作によって、患部へ過剰な負荷が加わり痛みが長引いてしまいます。さらには再発を引き起こす要因にもなります。knee-in toe-outには足関節以外にも隣接関節の問題が関与していることが多いため、体幹部、股関節、膝関節などにもアプローチし動作の改善を図ります。

・超音波・体外衝撃波などの物理療法を用いて患部の組織修復を図ります。

・スポーツ復帰には軽症であれば2〜3週間程度、重症であれば3〜4ヶ月ほどの期間を要します。シンスプリントは競技復帰後の再発率が高いという特徴があります。さらに、下肢障害のなかで、累積治療期間が最も長いことが報告されており、再発予防に留意したリハビリテーションが必要です。そのためには、ウォーキング、スクワット動作やジャンプの着地動作、ホップ動作などの軽負荷の運動から開始し、痛みの有無を確認しながらランニングやジャンプ動作に段階的に取り組んでいきます。最終的には競技の特異的な動作(スプリント、コーナー走、切り返し動作等)をチェックし競技復帰を目指していきます。

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックのリハビリの特徴

おやま整形外科クリニックでは医師の診察で必要と判断された場合にリハビリ行うことができます。リハビリは運動療法と物理療法に分かれます。”運動療法”では歩き方、関節の曲げ伸ばし方法などを、理学療法士をはじめとしたリハビリスタッフが温かく・丁寧に訓練させていただきます”物理療法”ではマッサージ、衝撃波、超音波、電気、レーザーなど、最新の治療機器を用いて施術します

またこれらの治療に使用する器具・機械は、インターリハ株式会社様ご協力のもと、国内・海外のメーカを問わずプロ野球チーム・プロサッカーチームも採用している最新の治療機器を準備・輸入しております。

スタッフもリハビリ室・リハビリ器具も最新鋭で最高の環境を整えておりますので、是非当院でのリハビリをご検討ください。

治療費

おやま整形外科クリニックでの治療費の例

1割負担2割負担3割負担
初診の診察
レントゲン
リハビリ
処方箋
約***円約***円約***円
再診の診察
物理療法
(電気治療、ウォーターベット)
約***円約***円約***円
再診の診察
運動器リハビリ
(理学療法士)
約***円約***円約***円
再診の診察
膝関節注射
運動器リハビリ
(理学療法士)
約***円約***円約***円

※上記はあくまで一例です。患者さまのご年齢・レントゲンの必要撮影枚数・処方箋の内容・リハビリの内容などにより、前後することがございます。ご理解いただけますと幸いです。

監修

  1. 日塔 善之(にっとう よしゆき): 日本理学療法士協会 認定理学療法士…おやま整形外科クリニック リハビリ部長
  2. 小山 翔平(おやま しょうへい): 日本整形外科学会 認定専門医…おやま整形外科クリニック 院長

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの院長紹介

氏名: 小山 翔平(おやま しょうへい)
出身地: 山形県寒河江市
資格: 日本整形外科学会 認定専門医