アダクション・アブダクション

アダクション・アブダクション

アダクション・アブダクションは股関節内転筋と股関節外転筋の筋力を鍛えることができるトレーニングマシンです。当院のトレーニングマシンはヘルシンキ工科大学のバイオメカニクス研究から開発された空圧式トレーニングマシン〝HUR″を採用しています。〝HUR″世界60ヵ国以上で採用されているグローバルスタンダードなトレーニングマシンです。人間工学に基づいたデザインで、リハビリテーションや高齢者のエクササイズに最適な負荷を提供します。

・ナチュラルトランスミッション

　HUR 社独自の空気圧技術により、運動のスピードとは無関係に力の生成に応じて、常に一定の抵抗で安全かつ最適な運動が可能です。

・スマートタッチシステム

　負荷設定・トレーニング履歴の管理がディスプレイ上のタッチ操作で行えます。

・左右独立とデュアルファンクション

　左右同時の運動以外にも、片側、左右交互での運動が行えるため、歩行能力等の向上につながる機能的な運動が可能です。

主に以下の筋肉の筋力強化が可能です。

・股関節内転筋群

・股関節外転筋群

・アダクション（股関節内転運動）

　背中を背もたれにつけ、シートの横にあるハンドルを握り、股関節内転（脚と閉じる運動）を行います。

・アブダクション（股関節外転運動）

　背中を背もたれにつけ、シートの横にあるハンドルを握り、股関節外転（脚と開く運動）を行います。

・アダクションとアブダクションを切り替えたい場合はディスプレイの＞をタッチします。

・負荷量の調節

「＋」又は「−」のアイコンをタッチして負荷量を調整します。

※パーソナルI Dの登録を行なっておけば負荷量は自動的に設定されます。

・動作中の注意点

①股関節の可動域制限が強い方や、股関節痛を有する場合は、レンジリミッター使用し予め可動範囲を制限した中でトレーニングを実施しましょう。

②運動はゆっくりと行い、呼吸と止めないように注意しましょう。

アダクション（股関節内転運動）の場合は、脚を閉じる動作は4秒かけて息を吐きながら行います。脚を元の位置に戻す際にも4秒かけてゆっくりと戻していきます。

アブダクション（股関節外転運動）の場合は、脚を開く動作は4秒かけて息を吐きながら行います。脚を元の位置に戻す際にも4秒かけてゆっくりと戻していきます。

・運動負荷の確認

　ディスプレイ上のパワーマークをタッチするとそれぞれ運動ごとの最大パワーが、角度マークをタッチすると可動域が表示されます。

・初心者や高齢者の場合、初めは1日10〜12レップ（挙上回数）を1セットとし、週2回を目安にトレーニングを行うとよいでしょう。高齢者の場合、トレーニングを週2回実施した群と週3回実施した群で効果に大きな違いはなかったとの報告があります。運動に慣れた翌週以降から1日2セット実施することで、より安全に効率よく筋力強化が可能です。

・負荷量を増やす目安としては「2 for 2ルール：2レップ多く、2回続けて」を適用するとよいでしょう。トレーニングの最終セットにおいて設定したレップ数よりも2レップ多く行えた場合、その次のトレーニングでも同様に最終セットで2レップ多く行える場合には、負荷量を増やす目安になります。

1. 小山 翔平（おやま しょうへい）: 日本整形外科学会 認定専門医…おやま整形外科クリニック 院長

氏名: 小山 翔平（おやま しょうへい）
出身地: 山形県寒河江市
資格: 日本整形外科学会 認定専門医