「母指CM関節症」のリハビリ

「母指CM関節症」のリハビリ

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックのリハビリ解説


概要

・母指CM関節症は、親指の付け根の骨が変形し、クッションとなる軟骨がすり減り、骨同士がぶつかり合うことで痛みを生じます。特にペットボトルの蓋を回そうとしたとき、何かを握るなど親指に力を入れたときに痛みを感じます。症状が進行すると親指の関節が曲がり、付け根側の関節が反ったようなスワンネック変形や関節の位置がずれてくる亜脱臼といった状態になります。

・好発年齢は40~70歳(更年期以降)で、女性に多いのが特徴です。加齢や女性ホルモンの影響(エストロゲンの減少)に加え、家事などの反復する負荷が影響していると考えられています。

・治療には装具療法、投薬療法、ステロイド注射、手術、リハビリ、食事療法などが挙げられます。

リハビリ

・第1の治療の選択は「安静」です。痛みや腫れが持続する場合は、患部の使用を避け、テーピングや包帯、専用の装具などを使用し、固定させます。軽度の場合は、夜間の装具の着用だけでも痛みが改善することがあります。具体的な期間には個人差がありますが、1~2週間程度、様子をみて判断していきます。重度の場合には固定力の強い装具が必要となります。

・また必要に合わせて、日常での生活動作指導も行い、母指に負担の少ない方法を学習していきます。母指や手首に負担のかかる使い方をしていないか、ご自身で振り返ってみましょう。

・炎症・熱感がある場合はアイシングも有効と考えられます。家事やリハビリなど手の使用後15分程度を目安に実施しましょう。

・マッサージでは、母指に付く筋肉をほぐしていきます。母指を動かさないでいることで筋肉が硬くなると、急に動かした際にさらに痛みを悪化させてしまう可能性があるため、柔軟性の確保が必要です。特に二つの筋肉を重点的に実施します。

親指と人差し指の間(水かき部分)にある第1背側骨間筋をほぐします。

親指の母指球(てのひらの付け根のふくらみ)の外側にある母指対立筋をほぐします。

筋肉を圧迫し、関節の痛みが悪化しない程度の力で軽くもみほぐしていきます。1か所1-2分程度で良いので、1日3回は実施しましょう。

・同様の筋肉をストレッチすることも大切ですが、指を動かす方向を間違えると関節の痛みが悪化する可能性がありますので、専門の方やセラピストに確認してから実施することが望ましいでしょう。

・さらには母指以外の部位のリハビリも重要です。関節を修復するためには栄養となる血流が十分に行き渡る必要があります。通常、首や肩、腕を通り手先まで栄養血管が伸びておりますが、首や肩の動きが悪い(首が回らない、腕が上がらないなど)場合は、首や肩で循環が滞り、手先までの血流が不十分となります。母指のマッサージ、ストレッチだけでなく、首を前後左右に傾ける、腕を上げる・伸ばすなどのストレッチや首・鎖骨周囲のマッサージなどを10分程度行い、血流の改善にも意識を向けてみましょう。

・また全身的な骨と筋肉の強化も重要です。適度なウォーキングを実施することで、下肢の筋力を維持できるだけでなく、日光を浴びることで骨の強化(ビタミンDの活性)にも繋がります。

・食事にも注意しましょう。特に女性は減ってしまった女性ホルモン(エストロゲン)を食事で補うのが良いとされています。大豆製品・肉・魚・アーモンドなどのナッツ類が良いとされております。

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックのリハビリの特徴

おやま整形外科クリニックでは医師の診察で必要と判断された場合にリハビリ行うことができます。リハビリは運動療法と物理療法に分かれます。”運動療法”では歩き方、関節の曲げ伸ばし方法などを、理学療法士をはじめとしたリハビリスタッフが温かく・丁寧に訓練させていただきます”物理療法”ではマッサージ、衝撃波、超音波、電気、レーザーなど、最新の治療機器を用いて施術します

またこれらの治療に使用する器具・機械は、インターリハ株式会社様ご協力のもと、国内・海外のメーカを問わずプロ野球チーム・プロサッカーチームも採用している最新の治療機器を準備・輸入しております。

スタッフもリハビリ室・リハビリ器具も最新鋭で最高の環境を整えておりますので、是非当院でのリハビリをご検討ください。

治療費

おやま整形外科クリニックでの治療費の例

1割負担2割負担3割負担
初診の診察
レントゲン
リハビリ
処方箋
約***円約***円約***円
再診の診察
物理療法
(電気治療、ウォーターベット)
約***円約***円約***円
再診の診察
運動器リハビリ
(理学療法士)
約***円約***円約***円
再診の診察
膝関節注射
運動器リハビリ
(理学療法士)
約***円約***円約***円

※上記はあくまで一例です。患者さまのご年齢・レントゲンの必要撮影枚数・処方箋の内容・リハビリの内容などにより、前後することがございます。ご理解いただけますと幸いです。

監修

  1. 日塔 善之(にっとう よしゆき): 日本理学療法士協会 認定理学療法士…おやま整形外科クリニック リハビリ部長
  2. 小山 翔平(おやま しょうへい): 日本整形外科学会 認定専門医…おやま整形外科クリニック 院長

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの院長紹介

氏名: 小山 翔平(おやま しょうへい)
出身地: 山形県寒河江市
資格: 日本整形外科学会 認定専門医