糖尿病

糖尿病

おやま整形外科クリニックでは整形外科診療を中心に医療を提供しますが、総合的な医療提供を目指して仲間の医師と連携を深めております。整形外科以外の医療提供については準備が整い次第ご連絡しますので、しばらくお待ちください。当面は整形外科の診療を行わせていただきます。

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの疾患説明


糖尿病は多くの雑誌やテレビでも取り上げられ、皆様も一度は耳にしたことがあるかもしれません。検診結果が気になる方も、血糖値で悩んでいる方もこの記事で糖尿病について整理していきましょう。

糖尿病はどんな症状なの?

糖尿病は基本的に自覚症状はありません。血糖の高い状態(高血糖)が続くと

  • 多尿症
  • 喉の渇き
  • 夜間頻尿
  • かすみ目
  • 体重減少

をきたす人もいますが、それだけで糖尿病とはなかなか診断できません。

高血糖が長年続くと、神経・眼・腎臓・血管がやられてしまい、様々な症状を引き起こします。


神経

  • 足先の痺れ
  • 感覚のにぶさ・痛み

  • 目のかすみ
  • 視力低下
  • 飛蚊症

腎臓

症状がないままに進行します。

最終的に尿が出せなくなり、人工透析が必要になる場合もあります。

血管

症状がないままに進行します。

脳出血・脳梗塞・心筋梗塞など致命的な病気の原因になります。

そのため、症状が出る前から定期的に検査を受け、早めに見つけて対応することが重要です。

なぜ糖尿病になるの?

私たちは食事から糖質を吸収してエネルギーにしています。血液は体内にエネルギーを運ぶ役割もあり、この血液の中に含まれる糖分のことを”血糖値”と呼びます。この血糖値をコントロールするのが”インスリン”というホルモンです。

インスリンの分泌される量が元々少なかったり、インスリンの分泌される量よりもはるかに多い糖質が体内に入ると、インスリンが処理しきれない血糖が身体に溢れた状態になります。これが”高血糖”と言われる状態です。高血糖は人間にとって調整しなければいけない状態なので、なんとか体の中で改善しようと頑張ります。しかし、生まれつき高血糖を改善できない体質だったり摂取カロリーがあまりに多すぎて改善できない状態が続くと、高血糖のまま過ごしてしまうようになります。この高血糖を改善できない状態になった病気のことを”糖尿病”と呼びます。

インスリンを作ることができなくなったことで起きる糖尿病”1型糖尿病”インスリンが出にくくなったり身体がインスリンに反応しにくくなってしまったことで起きる糖尿病”2型糖尿病”と呼びます。

糖尿病はどうやって予防するの?

ライフスタイル

何よりも重要なことは、減量です。BMI 25以上の人は痩せましょう。

BMI は ”体重kg ÷ (身長m) ÷ (身長m)”で計算できます。身長 170cm (1.7m)、体重60kg の人であれば

60÷1.7÷1.7=20.8

となります。

また、体重を 5-10%減量するだけで、血糖値や脂質・血圧を改善させる効果があります。

減量のためには、適切な運動食事の見直しが勧められています。可能であれば毎日30分、何らかの運動に取り組むをお勧めします。また、食事はその人のライフスタイルに合わせてカロリーを設定することが重要になります。自分で取り組めることとして、

  • 1日のうちに何を飲み食いしているのか記録してみる
  • 甘い飲み物、アルコールは控える

以上に取り組みながら、栄養士と食事について相談してみることをお勧めします。糖尿病は遺伝性の原因も大きく関わる病気です。そのため、親族で糖尿病が多い方は積極的にライフスタイルの改善に取り組んでみましょう。

早めに見つける

糖尿病は自覚症状の出にくい生活習慣病です。そのため定期的に血糖値・HbA1c(ここ 2~3ヶ月の血糖値を反映する項目)の検査を受けることで、早く見つけて早く改善に取り組むことができます。

  • 45歳以上の方
  • 妊娠糖尿病と診断されたことがある方
  • BMI>25の方

年1回検診を受けることをお勧めします。健康診断の項目に含まれていることが多いので、忘れずに受けるようにしましょう。

糖尿病はどんな治療をするの?

糖尿病は治療で病気をなくすことは難しいとされています。一方、血糖値をある程度の範囲内に抑えていくことで、高血糖による合併症を防いで糖尿病による影響を防ぐことができます目標としては、まずHbA1c 7.0%以下を目指します。さらに頑張れそうな方はHbA1c 6.0%以下を目指します。糖尿病とのうまい付き合い方を探っていきましょう。

①ライフスタイルを直す

上記でも説明したライフスタイルの変化は治療でも有効です。減量・運動・食事の見直しだけでも血糖値が改善する人もいますので、頑張って取り組みましょう。

②内服薬

  • インスリンに反応が悪くなった2型糖尿病
  • インスリンの量が少なくなった2型糖尿病

では、まず内服薬で治療を行います。糖尿病の薬剤は数多くの種類が販売されており、その人の年齢・他の病気の有無・血糖値やHbA1cの高さに基づいて内服薬を選びます。

③自己注射

  • インスリンが出せなくなった1型糖尿病
  • 内服薬を使用しても血糖値が改善しない2型糖尿病

の方ではインスリン注射を行います。薬剤としてインスリンを補充することで、体内でインスリンの量を増やして血糖値を改善させることを目指します。自分で注射するなんて怖い印象を受けますが、技術の進歩により刺したときの痛みはほとんどなくなっています。

また、インスリン注射は必ず生涯続ける薬ではありません。ライフスタイルの改善や血糖を下げる治療を続けることで身体のインスリンに対する反応が良くなり、インスリンの補充がいらなくなる方もいます。どの薬を使うかについてはかかりつけ医と相談しながら治療方針を考えていきましょう。

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの総合内科治療

おやま整形外科クリニックでは整形外科診療を中心に医療を提供しますが、総合的な医療提供を目指して仲間の医師と連携を深めております。整形外科以外の医療提供については準備が整い次第ご連絡しますので、しばらくお待ちください。当面は整形外科の診療を行わせていただきます。

参考文献

  1. UpToDate
  2. Clinical presentation, diagnosis, and initial evaluation of diabetes mellitus in adults
  3. Initial management of blood glucose in adults with type 2 diabetes mellitus
  4. Treatment of type 2 diabetes mellitus in the older patient
  5. Treatment of diabetic kidney disease
  6. Screening for type 2 diabetes mellitus
  7. Prevention of type 2 diabetes mellitus
  8. Nutritional considerations in type 2 diabetes mellitus
  9. 糖尿病ガイドライン2019:南山堂

動画提供

合同会社 Medivery 運営 YouTube チャンネル: "Medivery 大学病院"

「【絶対に見逃さないで】糖尿病の人に起こる4つの身体の変化と3つの治療法」より

監修医師

  1. 深瀬 龍(ふかせ りゅう): 総合内科医…大蔵村診療所
  2. 小山 翔平(おやま しょうへい): 日本整形外科学会 認定専門医…おやま整形外科クリニック 院長

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの院長紹介

氏名: 小山 翔平(おやま しょうへい)
出身地: 山形県寒河江市
資格: 日本整形外科学会 認定専門医