痛風

痛風

おやま整形外科クリニックでは整形外科診療を中心に医療を提供しますが、総合的な医療提供を目指して仲間の医師と連携を深めております。整形外科以外の医療提供については準備が整い次第ご連絡しますので、しばらくお待ちください。当面は整形外科の診療を行わせていただきます。

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの疾患説明


よく痛風という病名を耳にしますね。お酒が大好きで太鼓腹のお父さんが足の親指の付け根を痛がっているのをみたことがある人もいるかと思います。ここでは痛風、その原因となる高尿酸血症について学んでいきましょう。

痛風とは?

痛風体質や生活習慣などが原因で血液中の尿酸値が高くなり、血液中に溶けきれなくなった尿酸が関節などにたまって痛みを引き起こすご病気です。多くの方は足の親指の付け根あたりに激痛が走ります。昔、風が吹くだけで痛みが出るということから痛風と呼ばれるようになったといわれています。痛風が進むにつれて、足首・手首といった他の関節も同時に痛くなることもあります。夜間に起きることが多く、一度発症すると治るまで数日〜数週間かかります。また、痛風を繰り返すことで関節が変形したり腎臓が悪くなる方がいるため、きちんと治療に取り組むことが必要です。


なぜ痛風になるの?

通常であれば、体内で作られる尿酸の量と同じくらいの量の尿酸が排泄されていき、一定の量で保たれます。しかしながら排泄がうまくいかなくなったり、尿酸を多く作ってしまうプリン体を多量にとるとこのバランスが崩れてしまいます。体内に多くの尿酸が溜まった状態のことを「高尿酸血症」と呼びます。血液検査の基準値としては尿酸値が 7-8mg/dL 以上で高尿酸血症といわれております。

高尿酸血症だから必ず痛風を起こすわけではありませんが、高尿酸血症が続くと尿酸が関節にたまってしまうことがあります。溜まった尿酸が針のような結晶を作り、この尿酸の結晶が痛風を引き起こすと言われています。


痛風はどうやって予防するの?

生活習慣病の一種ととらえて取り組むことが大事です。3つのポイントに取り組みましょう。

①体重を減らす

もし自分の体重がBMI: 25を超えているようなら、減量に取り組むことをお勧めします。無理をしない範囲で運動に取り組みましょう。

また、食事の量と内容を見直すことも大事です。食べ過ぎていないか、栄養の偏りがないか考えてみてください。

②アルコール・甘いドリンクを控える

尿酸の元になるプリン体をたくさん含んでいるアルコール、痛風発作を悪化させると言われている甘いドリンクは控えるようにしましょう。残念かもしれませんが、アルコールは禁酒が望ましいです。もしくは最小限の摂取量にしましょう。何よりもアルコールを控えることが再発予防になることを知って頂きたいです。甘いドリンクを飲む習慣がある方は水・炭酸水・お茶・無糖のコーヒーに置き換えを目指しましょう。

③水分をしっかりとる

脱水は痛風を起こしやすくすることがわかっていますので、脱水にならないように水分を取りましょう。

痛風はどんな治療をするの?

①痛風発作

まずは痛風の痛みをおさえる治療を行います。NSAIDS(ナプロキセン・ロキソプロフェン・セレコキシブなど)副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン)コルヒチンを患者さんに合わせて処方します。

②痛風が落ち着いたら

痛風の原因を診察した上で、ライフスタイルを改善できるように取り組みましょう。取り組んだ上で尿酸値が下がらない場合(目標は<5-6mg/dL)、尿酸を下げる薬を使用することもあります。尿酸を下げる薬(尿酸低下薬)にはいくつか種類があります(アロプリノール、ベンズブロマロン、フェブキソスタットなど)。こちらも患者さんの状態に合わせて処方します。

③発作に備える

尿酸がきちんと下がるまでの間、痛風が再発しないように注意することが必要です。痛風発作の前には「発作の予感」を感じる方がいます。症状の出始めだったり、なんとなく起きそうな予感がした時にコルヒチンを内服することで痛風発作を和らげることができます予防薬として手元に置いておくか、かかりつけ医と相談してください。

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの総合内科治療

おやま整形外科クリニックでは整形外科診療を中心に医療を提供しますが、総合的な医療提供を目指して仲間の医師と連携を深めております。整形外科以外の医療提供については準備が整い次第ご連絡しますので、しばらくお待ちください。当面は整形外科の診療を行わせていただきます。

参考文献

  1. UpToDate
  2. Clinical manifestations and diagnosis of gout
  3. Asymptomatic hyperuricemia
  4. Pharmacologic urate-lowering therapy and treatment of tophi in patients with gout
  5. Lifestyle modification and other strategies to reduce the risk of gout flares and progression of gout
  6. Patient education: Gout (The Basics)
  7. Treatment of gout flares
  8. 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版:日本痛風・核酸代謝学会:2018年12月28日

動画提供

合同会社 Medivery 運営 YouTube チャンネル: "Medivery 大学病院"

「つらい痛風にならないための尿酸理解【医師が監修】」より

監修医師

  1. 深瀬 龍(ふかせ りゅう): 総合内科医…大蔵村診療所
  2. 小山 翔平(おやま しょうへい): 日本整形外科学会 認定専門医…おやま整形外科クリニック 院長

山形県寒河江市の整形外科 おやま整形外科クリニックの院長紹介

氏名: 小山 翔平(おやま しょうへい)
出身地: 山形県寒河江市
資格: 日本整形外科学会 認定専門医